短編 雨の朝と月曜日

聞き慣れた森の音の音楽が流れる

目覚まし時計の音でいつものように目が覚める

前日に買ったコンビニのパンを取り出し、冷蔵庫にある麦茶をコップに注ぐ

食べながら窓の外を見る
外に出なくてもわかる雨音

「雨か」

それだけで憂鬱な気分になる

クローゼットから取り出すのは、着慣れたスーツ

そこに袖を通すだけで、わたしの身体は自然と「平日の自分」に着替えていく

ビニール傘の透明な屋根越しに灰色の空を見上げる

お洒落なレインブーツじゃなく、防水スプレーを吹きかけた履き慣れたパンプス

水たまりを避けながら、いつもの道を歩く

長く勤めている職場
わたしにとって、この「いつも通り」を淡々とこなせることこそ、積み重ねてきた時間の証
華やかさはない
でも、その代わりに安定を手に入れた

雨粒が傘を叩く、お決まりの音

通勤電車の窓に映る、少し疲れたわたし

「まだ月曜日が始まったばかりなんだけどな」

駅に着き、傘をたたみ、オフィスへ。

「さて、今日も頑張りますか」

いつもの一歩を踏み出そう。